国際的メディアの記者が推薦する世界の旅行先・観光地、合計25か所の中からいくつかをご紹介しましょう。元になっているのは4本の記事です。
まず日本関連ですが、2つの記事で推薦されました。一つは夫婦で三週間日本を周遊した記者の感想で、「今までした旅行の中のベスト5の一つ」とべたほめです。陶芸や座禅、白川郷でのそば等を喜び、中でも「倉敷」を特に気に入られています。
もう一つは「和歌山県」で、Airbnbが推薦するリストの10位に入っています。知人のホテル関係者に聞くと、これは高野山のことだろうとのことでした。
他では私がついていけるのはノルマンディ(仏)、ドロミテ(伊)、モルジブ、アモイ(中国)、スリランカくらいまでで、他はうかつな気分で訪れるとえらい目に遭いそうな気がします。ニューヨークやパリ、ローマといった定番のところは皆無なのです。
例えばタジキスタンですが、同国へは隣国のウズベキスタン経由で入ることになり、ウズベキスタンまでのアクセスは以前より改善されたのですが、タジキスタンはまだ(観光客に)荒らされていないというのが推薦理由です。かなりの覚悟をしていった方がよいでしょう。
インドネシアの「ミスール・エコ・リゾート」はジャカルタから飛行機に4時間乗り、さらに船で4時間です。写真ではサンゴ礁の海に小ぶりのバンガロー数棟が浮かんでいます。たどり着くまでも体力勝負ですが、天候が荒れたら帰れるはずがありません。
アフリカのルワンダを挙げている記者もいます。同国の国立公園に初めてハイエンドな宿泊施設ができ、またルワンダ航空が機体数とルートを増加させ訪れやすくなりました。中国が資金を出して道路が改善、ホテルやサファリのキャンプも質が向上しています。
アラビア半島のオマーンの見どころは、18か月に及ぶ大修繕が完了した豪勢な宮殿です。五つ星ホテルでリラックスして、山岳地帯や砂漠の冒険を楽しむことができます。今年になって空港が大幅に拡張され、飛行便の数も増加しました。
凡人にとり、ニュージーランドのカイコウラという海辺の町ならホッとできそうです。2016年の地震で受けた大きな被害から交通が復旧、Airbnbでの予約数、検索数ともに伸び率が第一位です。セールスポイントはクジラやアザラシ見物です。
どうもこの手の話で受けやすいのは、「いかに行きづらい場所か」という点のようです。
いずれにせよこんな感じの旅行先がリストアップされている中で日本関連が2か所で出てくるわけですから、欧米人にとって日本はまだ相当エキゾチックな国のようです。
ジャパン・トランスナショナル 代表 坪田 清